アウトレット家具のチェーン店「ビッグウッド」社長のブログです。
本日は「現品売り」について話したいと思います。
我々家具業界では、注文販売(売り越し販売)が主流です!
通常の家具店では、プロパー商品とスポット商品しか展示しておりません。
プロパー商品とは、注文して販売するもので、いつでも仕入れ価格は同じです。
スポット商品とは、数に制限がありますが、仕入れ価格が通常より少し安いものです。
どちらの商品も、現品は展示したままで「注文販売」をします。
通常の家具店さんでは、この「注文販売」が主流です。
また、「カタログ販売」という販売方法もあります。
要するに通常の家具店では、「注文販売」と「カタログ販売」が主流であります。
この二つの販売方法のメリットとデメリットを考えてみます。
「メリット」
1.展示現品は販売しませんから、展示作業がありません。
2.在庫が無くても販売できるので、在庫負担がありません。
「デメリット」
1.展示現品が古くなっても入れ替えませんから、商品の鮮度が落ちます。
2.いつでも買えるという安心感から、成約に結びつきにくい。
3.他店、ネット業者と値段比較され、値引きしなければ売れない。
我々「アウトレット家具専門店」の売り方は「現品売り」が主流です。
では「現品売り」のメリット、デメリットを考えてみます。
「メリット」
1.売れるとすぐに商品を入れ替えますから、鮮度が高い商品が多い。
2.仕入れ価格が安い現品(B品)なので、価格競争がない。
3.今しかないという危機感から、成約に結びつきやすい。
4.現品配達なので、納期遅れなどのクレームが発生しない。
5.商品が常に入れ替わるため、売り場が新鮮に保てる。
「デメリット」
1.展示作業が多い為、忙しい。
2.現品なので、傷があれば修理して配達する必要がある。
3.在庫負担が発生する。
以上が「注文販売」と「現品販売」の違いであります。
実は「現品販売」というのは家具店の常識から逸脱しております。
しかし、通常の家具店さんが売れなくなっていった原因は「注文販売」にあると思います。
現在の実店舗の売り場が「ショールーム化」しているのはご存知でしょうか?
「ショールーム化」という現象は、お客様が見るだけで購入しないという現象です。
実店舗で商品を見て確認して、価格をネットで調べて一番安いところで買うという現象です。
プロパー商品やスポット商品は、通常の価格で仕入れていますからネット販売業者と比べると値段で負けてしまいます。
この現象は家具業界だけではなく、すべての業界で起こっております。
どうせ買うなら一番安いところで買いたいと思うのは当然です。
ですから、「注文販売」を主流にしている家具店さんはどんどん売上が下がってきているのです。
アウトレット商品(B品)は、かなり安く仕入れていますから、ネット販売業者や他店と比べると安いのは当たり前です。
お客様は一番安いところで買いますから、「現品売り」のお店に戻ってきます。
現在は、お客様の方が価格情報をよく知っていて自分が買おうとしている商品を徹底的に調べる
時代になってきました。
業者がよく言う「絶対安いですよ!」という決め文句が通用しなくなったのです!
将来的には更に、商品情報が氾濫してお客様の選択肢が増えてくるでしょう。
我々家具小売店は、どこよりも安い現品を「現品売り」しなければ生き残れない事を覚悟するべきでしょう。
競合が激しい「レッドオーシャン」の世界では、実店舗は生き残れないと思います。
差別化された「ブルーオーシャン」の世界で、新たな市場を発見する方が賢明だと思います。
すなわち「アウトレット家具専門店」こそが「ブルーオーシャン」で生き残るのです!
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