アウトレット家具のチェーン店「ビッグウッド」社長のブログです。
本日は、「針鼠の概念」について話したいと思います。
アイザイア、バーリンは有名な随筆「針鼠と狐」で、世間には針鼠型の人と狐型の人がいると指摘している。
狐はたくさんのことを知っているが、針鼠はたった一つ、肝心かなめの点を知っている。
狐は賢い動物で、複雑な作戦をつぎつぎに編み出して、針鼠を不意打ちにしようとする。
狐は動作が俊敏で、足が速く、頭が良く、針鼠ごときに負けるはずがないと思える。
対する針鼠は何とも冴えない動物で、短い足でちょこちょこ歩き、餌を探し、巣を守るだけの単純な生活を送っている。
しかし、狐はいつも針鼠には勝てない。
針鼠は、体を丸めるという「たった一つの方法」でいつも狐を撃退する。
狐型の人たちはいくつもの目標を同時に追求し、複雑な世界を複雑なものとして理解する。
力を分散させ、いくつもの動きを起こしており、全体的な概念や統一の採れたビジョンに考えをまとめていこうとはしない。
これにたいして針鼠型の人たちは、複雑な世界をひとつの系統だった考え、基本理念、基本概念によって単純化し、これですべてまとめ、全ての行動を決定している。
世界がどれほど複雑であっても、針鼠型の人たちはあらゆる課題や難題を単純な「針鼠の概念」によってとらえる。
偉人はすべて皆、狐型ではなく針鼠型なのだ。
例えば、フロイトは無意識の世界に、ダーウインは自然選択に、マルクスは階級闘争に、アインシュタインは相対性理論に、アダムスミスは分業に、それぞれ関心を集中させている。
複雑な世界について考え抜き、単純化して捉えている。
針鼠型の人たちは、理解を深めていけば、本質は単純であることを知っている。
偉大な企業への飛躍を導いた経営者は、全員が針鼠型である。
針鼠型の考え方によって「針鼠の概念」をそれぞれの会社に合わせて確立している。
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