アウトレット家具のチェーン店「ビッグウッド」社長のブログです。
本日は「ドンキとアマゾン」です。
ドン、キホーテは、1989年の1号店開店以来 29期連続増収増益を続け、
2019年6月期末の売上は 1兆3,000億円を超える見込みです。
2018年5月末には、国内向けオンラインショップから撤退、リアル店舗専業の様相を見せています。
アマゾンは、2018年度の日本国内での売上高は 1.5兆円超、全世界では
23兆円超になっています。
アマゾンとドン、キホーテには、重要な共通点があります。
それは、「チェーン理論」に全く囚われていないことです。
「チェーン理論」の根拠は、大量生産に対応する大量販売です。
全く同じものを作り、売ること、すなわち「画一化」です。
それは、流通業の工場化です、アマゾンとドン、キホーテの両者は、この理論の全く逆をやったことにあります。
ネットの「実店舗」に対する絶対的強みは、チェーン理論の全く逆、商品の種類の無限の多様さ、商圏に限定されずにあらゆるところにアクセス出来る多様さにあります。
他方、ドン、キホーテは、アマゾンと対照的に、「面積が有限」「品揃えが有限の」「商圏もまた有限の」「店舗」中心の企業であります。
しかし、ドンキ、ホーテは店舗という限界を抱えながら、品揃え「画一化」の罠に落ちなかったことが、今日の成功をもたらしたのです。
ドン、キホーテはその独自品揃えを支える「SB=ストアーブランド」の開発を続けています。
逆に、デパート、スーパーマーケット、ホームセンター、ビッグストアーは「チェーン理論」に固執した結果、差別化困難に陥ってしまいました。
チェーン店に残された手は「NB=ナショナルブランド」のイミテーション廉価版である「PB=プライベートブランド」の偏重しかなかったのです。
ドン、キホーテの「SB=ショップブランド」というのは、その店でしか選べない品揃えの中から、その店でしか買えない商品群のことです。
アマゾンは、どんな実店舗よりはるかに優位に立つことが出来る可能性を秘めています。
ただ、ドン、キホーテのように独自品揃えと独自商品群のみが、実店舗が実店舗として、アマゾンの驚異に立ち向かう方法であります。
アマゾンを脅威に感じない品揃え、商品、売り場を実現することが、今後あらゆる商業が取るべき必須戦略だと思います。
一次流通のデパートやスーパーマーケット、ビッグストアー、専門店が衰退の一途をたどっているアメリカでは、既に「オフプライス」という業態が、アマゾンに対抗する「実店舗の小売業」として成長してきております。
TJXという「オフプライス」の企業は、全世界で売上 4兆円を超えています。
我々が、1990年に日本で初めて、やりだした「アウトレット業態」も「チェーン理論」とは正反対の業態です。
ビッグウッドグループも全国に48店舗ある、アウトレット家具チェーン店ですが現品限りや個数限定のもの、その店にしかない商品がほとんどです。
まさに、家具業界のドン、キホーテです。
将来は、TJXのような「オフプライス」の企業になる事を信じております。
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