最近、書店である本を見つけました。
野口嘉則さんの著書で『3つの真実』というビジネス社発行の本です。
この著者の一作目は、2006年に日本実業出版社から出た『幸せ成功力を日増しに高めるEQノート』で、ベストセラーになりました。
2作目が100万部売れた『鏡の法則』で、この『3つの真実』が3作目になり、やはりベストセラーになっております。
この本は、ある経営者と架空の老人との会話形式になっており、非常に読みやすく1日で読める本だと思います。
私は、1日に2回読みましたが、内容が大変面白く感銘を受けました。
「人間は何の為に生きているのか。
人生を通じて最も望むものはなにか」と言う疑問は、誰にでもあるはずです。
この経営者は老人との会話の中で、自分の最も望むものを見つけ出してゆきます。
そして、自分にとっての本当の幸せとは何なのかと言う疑問に向き合い見つけ出します。
「3つの真実」とは何かというと、第1の真実は「人間は肉体を超えた存在である」と言う事です。何か宗教っぽい言葉ですが、内容は違いますので心配しないで下さい。
第2の真実は、「人生は自分の心を映し出す鏡である」と言う事ですが、これは納得、納得でした。
(心の中で認めたものが現実化する)という法則と(心の波長と同類の出来事が引き寄せられる)と言う法則があるそうです。
第3の真実は、「感情は感じれば開放される」と言う事です。
感情を抑圧していると、感情のセンサーが鈍ってきて自分の内面を感じられなくなって、喜びや充実感や安らぎにも鈍感になってしまい、本当の幸せを見失うと言うことです。
これも本を読んでいただくと「なるほどなー」と思われるんじゃないかな。
とにかく良い本だと思いますので、是非読んでいただきたいものです。
読んだ方は、感想をお聞かせ願いたいと思います。
私は、30年近く家具業界で働いています。
いろいろな時代を体験してきました。バブルの時期、バブル崩壊の時期、そして長期的な景気回復、混沌とした現在。
家具業界も30年の間に大きな変革を遂げて来ました。
そして、今後どのように変化していくのでしょうか?私の個人的な考えを書かせてもらいます。
おそらく、大型家具チェーン店は全国津々浦々まで出店するでしょう。
小さな街には中型店を展開してくると思います。
電気小売業界を見ればよく分かりますが、大手5社の戦いがす凄まじく市場を奪い合っています。
要するに、大手家具インテリアチェーン店が市場を独占する傾向があります。
彼らは大きな販売ルートを持ち、メーカーからの直仕入れを可能にし、さらに自社工場を建設し物流コストを削減し、大きな利益を上げています。
地方の単独大型店でも、同じレベルの商品では太刀打ちできないでしょう。
特に中小家具店は厳しい状況になると思われます。差別化をしなければ生き残れない時代がやってきます。
家具メーカーにしても、大手販売店からオリジナル商品を要求されて、在庫負担が益々大きくなるでしょう。
メーカーだけではなく商社も、一部の大型量販店の要求に応えるため新商品を開発しなければいけないので、旧型商品が不良在庫となって在庫負担が増えるでしょう。
要するにアウトレットの商品が益々生み出されていくと思われます。
この傾向は、家具業界だけのことではなく, どの業種にも言えることです。
我々アウトレット業界は、大手が生み出したアウトレット商品をいかに安く仕入れて、お客様に提供するかが命です。国内だけではなく、海外にも仕入れに行く必要があります。
東南アジア、ヨーロッパ等、家具生産地を求めて、世界中からアウトレットの商品を直輸入する事が我々の使命だと思います。
中小家具店が大手チェーン店と共存していく為には、アウトレットしかないと思います。
更に、大手のオリジナル商品はインターネットで購入されるようになるでしょう。
型番、品番が分かれば、店舗に見に行かなくても安心して購入できるからです。
しかし、アウトレットの商品は傷があるかもしれませんし、限られた本数しかないし、見て、手で触って確かめないと不安で購入できません。
ですから、来店されるお客様は益々増えるでしょうし、誰よりも安く買ったという満足感を求めてお客様は、我々アウトレットの業種を必要とするでしょう。
大手家具インテリアチェーン店とアウトレット家具専門店は、表裏一体なのです。
将来はお互い共存共栄していくと考えます。
皆さんは、どう思われますか?
全国の中小家具専門店の皆様にぜひご意見をお伺いしたいと思います。
どうかご意見をお寄せください。宜しくお願いします。
株式会社ビッグウッド 代表取締役 杉浦真悟
ビッグウッドは家具のアウトレット専門店ですが、日本一安く、日本一サービスの良い店舗を目指しています。
お客様が、アウトレットの店に一体何を求めているのかと考えてみると、良い商品をどこよりも安く買いたいと思って来店されるのだと思います。
同じ価格で、二度と買う事が出来ない商品を求めて来られるのでしょう。
ですから我々は、これ1ヶしかありませんという「現品販売」を心掛けなくてはいけないのです。
お客様は、本当に1ヶしかないのか確かめる為に「これしかないの?」と言われますが、「注文できます」とか「まだたくさんあります」と言うのでは、お客様の期待を裏切る事になると思います。
アウトレット商品は何か理由があって安くなった商品ですから、傷があっても旧型でも、倒産品でもお客様は喜んで買っていただけます。
逆に、他の家具店でも買えるような国内メーカー品や安くない商品は喜びません。ですから、お客様が我々に求めているのは、最先端の新しいデザインの商品ではなく、旧型でも品質が良く非常に安い商品だと思います。
現在、N社が低価格家具の全国標準価格を示し、お客様はN社より高いか安いかという判断で商品を選んでいます。
同じレベルの商品であれば、アウトレット店では当然N社より安く販売しなければ、お客様は納得しないと思います。
お客様は、N社にあるような低価格商品だけをアウトレットの店に求めているのではなく、実は高級な家具も理由があって安くなっていると喜んで買ってくれます。
要するにアウトレットの店舗は、価値がある商品を何かの理由で安く仕入れ、お客様に喜んでもらえる価格で販売しなければいけないのです。
ですから現品販売が原則で、もし数がある場合でも「何本限りです」と言う風に販売するべきです。
我々アウトレットの看板を出している店舗は、二度と買えない価格で価値ある商品を販売しなければなりません。
その為には、全国のメーカーから、いや全世界のメーカーからアウトレット商品を仕入れる努力をするべきです。
お客様に、驚きの価格で喜んでもらえるよう真剣に仕入れに取り組むべきです。
そして、アウトレットのお店だけれど、お客様に喜んでもらえるサービスと丁寧な接客を心がけ、アウトレット店のイメージを良くしていかなければと思います。
私は、現在51歳ですビッグウッドを創業して24年です。
未だ中小企業ではありますが、年商28億、従業員95名、FCの社員さんを入れると約180名の方たちが働いて下さっています。
私や専務や取締役役員はあと10年もすれば現役を退くでしょう。その後、この会社を、いや社員さんたちを誰がめんどう見てくれるのか、世代交代の時期が近ずいてきています。
特に社長として方向性を示し、ビッグウッドの全社員を先導していける人物が必要となるでしょう。
現在我が社には、優秀なリーダーに成長するのではないかと思われる人財は数人いますが、まだまだ未熟であり修行が必要だと思います。
私の考える優秀なリーダーとは、部下を大切にし、思いやる心を持ち、驕らず謙虚で、自分に厳しく、責任感があり、言い訳をせず、熱意を持った人で、決断力があり、使命感を持った素直で明るい人だと思います。
しかし、現実にはこのような聖人君子がいるわけがなく、そういう立派な人間になろうと努力する人であれば資格は充分あると思います。
私が考えるもっとも必要な資質は、自分の周りの人たちを尊敬して愛する事が出来ること、そして一緒に働いてくれる人に感謝できることだと思います。
私の取り得は、周りにいる人を尊敬して、好きになる能力があることですが、若い頃からあったわけではありません。
二十歳代の頃は、自分が一番偉いと思い込み、人を馬鹿にして、傲慢で救いようのない未熟者でしたから、人に嫌われすぐに見放されておりました。
独立して経営者になってもその性格は変わらず、社員さんを雇っても次から次に辞められて、途方にくれる毎日でした。
30代の中ごろでしょうか、ある事に気が付いたのです、それは人には誰でもその人しか持ってない素晴らしい宝(長所)を持っているという事です。
それを発見すると、誰でも尊敬できるはずです、だからしっかりと観察してその人の宝を見つけ出し、褒めてあげていると、自然にその人のことが好きになり、愛する事が出来るようになってきます。
相手の事が好きになれば、相手も自分の事を好きになってくれます。
私はそれを「鏡の法則」といっていますが、相手の事を嫌いになったら、自分も嫌われていると思ってください。
人の悪口を言ったら自分も言われているし、人を褒めていたら自分も褒められているはずです。
ですから私はなるべく人の悪口を言わないようにし、人の長所を褒めるようにしています。
本気で相手の事を好きになると、相手の短所を直してあげたくなります。
相手に良くなってもらいたいと思えば、相手が嫌がることも言わなければなりませんが、真剣に注意をするとわかってもらえます。
この場合、叱るのではなく懇願すると年上の人でもわっかってもらえて、その人の短所が良くなる場合があります。
一度や二度ではわっかってもらえなくても、相手の事が好きであれば何度でも懇願することが出来ますから、いずれは必ずわっかってもらえて感謝されるはずです。
「真剣に叱ってくれる人ほど、やさしい」とはよく言ったものです。ですから優秀なリーダーとは、部下を尊敬し、愛し、厳しく叱り、育てることが出来る人のことだと思います。
皆さんはどう考えますか?是非ご意見をお伺いしたいものです。
我々ビッグウッドの夢は、全世界のアウトレット家具インテリアを全国のお客様にどこよりも安く提供する事です。
価値ある物をどこよりも安くお客様に提供する事は、お客様に喜んでいただける最大のサービスだと思います
しかし、安いだけで本当にいいのでしょうか?
家具と言う物は、耐久消費財であり長年使用するものですし、価格も何万もする訳ですから商品の価値をしっかりと理解して購入していただきたいと、私は考えます。
お客様に「この店で買ったら安心だ」と言われるような接客はしなければいけないと思います。
ビッグウッドの店舗はN社やS社のように売場が広くはないので、品揃えの点では当然劣りますし、店舗も決して立派ではありません。
商品の価格は、他社より安いかもしれませんがお客様はアウトレットだから当たり前だと思っているでしょう。
私は日本一安く、日本一サービスの良い店を理想としています
お客様に「ビッグウッドは安いけれどもサービスは日本一だ」と言ってもらえるようになりたいのです。
お客様にどういうサービスをしたら喜んでもらえるのか、皆で考えて実行していきたいと思っています。
今までビッグウッドは、他社に先駆けていろいろなサービスを考えてきました、例えばコーヒー無料サービスとか配達料無料サービスとか引き取り家具無料サービスとか、今中断していますが中古家具の下取りサービスとか、お客様が一番喜んでくれるサービスは何なのか真剣に考えて行きたい。
しかし、人と人との触れ合いに勝るサービスはないのです。
お客様が、「あの販売員から家具を買いたい」と思っていただけるような接客に勝るサービスはないでしょう。
お客様の要望をしっかり聞いてあげて、そのお客様に喜んでもらえる商品を選んであげる事が第一ですが、お客様と友達になれるような接客が理想です。
要するに笑い声が聞こえてくる楽しい接客です。
私は対面販売ができるビッグウッドが大好きです。たくさんのお客様と友達になってより良い商品をどこよりも安く販売したいのです。
お客様にとっては、一生に一度の買い物になるかも知れない家具を販売できるこの仕事に感謝しています。
15年前、ペルシャ絨毯のアンティークを見て感動し、こんな素晴らしい物が世の中には存在するんだと驚きました。
それ以来、ペルシャ絨毯に魅入られ夢中になって、まず自分が購入し、親、兄弟、親戚、友達にも勧めました。私の熱意が伝わって、たくさんの人が購入してくれました。
ペルシャ絨毯の魅力とは
1 とてつもなく手間がかかる製法(一日数ミリしか出来ない)
2 美術品的価値(工房のサインが織り込んである)
3 アンティーク価値がある(古くなれば美しくなる)
4 4千年の歴史があり、人類の文化遺産である
5 自分の生きた証として、自分の感性を後世に伝える
6 親が使った絨毯を子供や孫に喜んで使って貰える
7 同じものがないと言うステイタスもあり、心が癒される
以上の様な素晴らしい物ですが、ペルシャ絨毯の文化を日本に広めると言う使命感を私は今持っております。
日本人は、ペルシャ絨毯にあまり馴染みがありませんでしたので、絨毯の製法も、アンティークの価値も知らない人が多いです。
実は日本に輸入できるようになったのは14年前で、アメリカとイランが国交を断絶したお陰です。
アメリカはイランの石油を始め、ピスタチオ、キャビア、ペルシャ絨毯の輸入を全面禁止いたしました。
その事によってイランの経済は破綻し、貨幣価値が下がった為、人件費が安くなったのでペルシャ絨毯が日本でも買えるようになったのです。
とにかく14年以前は値段が高すぎて、日本では販売できなかったのが事実です。
その証拠に我々日本人の先祖は、ほとんどの人が持っていないはずです(豊臣秀吉、織田信長、徳川家康は持っていました)。
畳の文化であった日本には絨毯その物があまり必要なかったのだと思いますが、現在の日本の建築様式は洋風になってきていますので、広いリビングの床に絨毯を敷く様式が普通になっています。
いずれはヨーロッパのように、アンティークのペルシャ絨毯を日本人全員が持つ時代が来ると信じています。
現在不安に思っている事は、アメリカとイランが国交再開すると、日本に輸入できるペルシャ絨毯の量が非常に少なくなり、値段が高騰する事です。
最近では原油の高騰も気になりますが、とにかく4千年の歴史の中でほんの短いチャンスを逃さず、今日本に輸入する事は私の使命だと感じています。
私だけではなくビッグウッドの社員一同、ペルシャ絨毯の文化をお客様に広める努力をする覚悟です。
是非皆様も、興味を持って勉強してみて下さい。
普通のショッピングモールに比べて、お客様の来店が多いように思います。
何故なんだろうと疑問を感じます。
私なりにその理由を分析してみたので聞いてください。
実は20年前、私がアメリカに研修旅行に行ったとき、初めてアウトレットモールを見たのですが、お客さんのあまりの多さにびっくりしたものです。
アメリカでは、アウトレットの歴史はかなり古く、メーカーが直販店を出店しているケースが多かったのです。
「ファクトリーアウトレット」という言葉をお聞きになったことがあると思いますが、メーカーの工場に残ったデッドストックを直販すると言う意味です。
アウトレット商品は価格が当然安いわけですが、品質も良い、とアメリカ人から聞きましたし、私も商品を見てそう思いました。
つまり、特価品として作った訳ではなくて、売れ残ってしまったために、安く処分せざるを得なくなった商品です。だから品質は悪くないのです。
お客様にとって、アウトレット商品は希少価値があり、宝探しで見つけたお宝のような物だと思います。
家具のアウトレット専門店「ビッグウッド」の場合も、来店されるお客様は掘り出し物を探しに来られます。
他の家具屋さんで買おうと思っている方でも、一応ビッグウッドに来られます。
そして、自分の欲しい商品があるかないか、もしあったら価格はいくらなのかが気になるようです。
要するに、アウトレットショップは気になるお店という事でしょうか。
ですから普通の家具店さんに比べると、当然来客数が多い訳です。
店舗には、「集客力」「商品力」「接客力」という3つの力があると思いますが、現在の家具店さんは特に集客力が弱いと思います。
商品が良くて接客も素晴らしい店舗でも、売上げは年々減少しているのではないでしょうか。
是非、アウトレットの商品に興味をもって欲しいと思います。
家具小売店でFC展開している会社は、その当時ほとんどなかったように思います。
今でもアウッレット家具ではビッグウッドが唯一です。
ではなぜ、FC展開をしようと思ったか、いや、しなければいけないと思ったのかをお話したいと思います。
ビッグウッドはその当時、ペルシャ絨毯展という展示会を各地の家具小売店さんと一緒に開催していました。
ところが、毎年のように仲間の家具店さんが無くなっていくのです。
全国規模の大型チェーン店が進出してきたり、競争が激化して売り上げが下がってしまったのが原因でした。
これはほんとに寂しいものでした。
でも同じ中小の家具店でありながら、ビッグウッドは競争が激化しても売上げも利益も下がりませんでした。
そこで、他の家具店さんもアウトレット専門店に業態転換すれば生き残れるのではないかと考えました。
実際、松山市に全国チェーン店のN社が進出してきた時、そのすぐ近くに我が社の支店がありましたので、売り上げが下がるのではないかと心配したのは事実です。確かに、何ヶ月間かは売り上げが下がり怖い思いをしました。
しかし、段々と同じレベルの商品であればビッグウッドの方が安いということが、お客様に理解されるようになってきました。
ビッグウッドはアウトレット専門店なので、N社より安いのは当たり前です。
でも、N社よりどれくらい安いと買って貰えるのかが問題でした。
そこで、N社の価格を調べ、同じレベルの商品を揃えて、価格を何割か安くして、「○○円安いです」とお客様に説明するようにしました。
しばらくすると元の売り上げに戻る事が出来たのです。
我々中小家具店は接客が出来ますので、N社との価格の差を丁寧に説明できる強みがあります。
しかし、今年N社は20%の値下げを発表しておりますので、さらにN社対策はしっかりやらないと勝ち残れないと思っています。
これから我々中小家具店は、協力して仕入れを強化しなければ、N社などの全国チェーン店に太刀打ちできないでしょう。
ビッグウッドも直営店は9店舗しかないので、自社だけでは仕入れ力に限界がありますが、FC店14店舗と力を合わせることによって、強いバイイングパワーを発揮できていると思っています。
FC店さんの中には、最初は全国チェーンの家具店が近くにできて売上が下がってしまったので、もう家具屋をやめようと思ってビッグウッドに閉店セールの依頼をされたお店もあります。
ところが、アウトレット家具が予想以上に売れるため、閉店セールをしている途中で廃業するのを思い直し、ビッグウッドのFC店に転換されました。
中には、FC店に転換して2年もしないうちに、2店舗目を出店されているところもあります。
ビッグウッドのFC店としてアウトレット店に転換した事によって、まず集客力がつきます。
そして、粗利率が高くなり利益が出る体質に変わるのだと思います。ただそれだけでは駄目で、当然のことながら一生懸命努力しないと大きな利益は得られませんが、やりがいはあるのではないでしょうか。
今後、N社は小型店を全国津々浦々まで出店する予定のようですので、我々中小家具店は団結して戦わなければ勝ち残れないと考えております。
ですから、ビッグウッドは志を同じくする同士を集めるべくFC店開発をしているわけです。
現在、家具業界も大変な転換期にあり、他業界と同じように再編されようとしています。
その中で勝ち組になるためには強い結束力が必要です。皆さん共に頑張りましょう。
なぜかと言うと大型チェーン店が全国展開して、どの地方都市にも進出してきているからです。
特にN社は、小都市にも展開すべく、現在の半分くらいの規模の店舗を展開しようとしています。
6月に四国の丸亀市にオープンする予定ですが、人口10万位の町でも出店する予定みたいです。
我々中小の家具専門店は、今後さらに苦戦すると思われます。
N社と差別化しなければ生き残れない訳ですが、商品点数にしても価格にしても勝つことは容易ではありません。
しかし、中小家具店の強みは小回りが利く、臨機応変に対応できるところです。
例えば価格については、N社の価格が標準価格としてお客様に認知されますので、その価格より安ければ、どこよりも安いと思ってもらえて買っていただけます。
N社は簡単に価格を変えることが出来ませんが、我々は毎日でも変えることができます。
更に、N社は粗利益率48%を誇っていますが、価格は決して安くはないので、お客様に同等の商品を安く販売する事は可能です。
ただ、コンテナで直輸入して、安く仕入れる必要はあります。
家具はどうしても配達経費がかかりますので、薄利では採算が合わないからです。
我々中小家具店は、共同で海外からコンテナによる直輸入をして、適正な粗利益を確保しなければならないと思います。
国内のメーカーからは、アウトレット商品(旧型品、傷物、換金商品、廃盤品)を仕入れて、大型チェーン店と差別化すべきだと思います。
展示方法も、ボリューム感のある立体陳列をする事によって、売場の狭さをカバーする必要があります。
また、接客方法も、お客様に喜んでいただけるような丁寧な接客が必要です。
商品のスライドによる単価アップやプラスワンによる単価アップをしなければ、効率の良い経営は出来ません。
そして我々の武器は自社配達です。
お客様のお家の中に入れるのは配達の時だけですが、家具のことに詳しい社員がお客様にいろいろ提案できますので、次の販売につなげる事が出来ます。
また、お客様の不要な家具を無料で引き取るとか、家具の移動をしてあげるとか、簡単な修理であればその場でしてあげるとか、いろいろなサービスが出来ます。
これは大型チェーン店には出来ないサービスです。お客様との人間関係をより深くすることが可能なのです。
ですから我々中小家具店は、可能性がいっぱいあるわけです。
私は本心から、中小家具店で良かったと思っています。 皆さんは、どう考えられますか?
27年前は、家具屋さんは、婚礼ダンスが中心で、1セット50万から100万くらいの物を営業して売っていました。
営業マンが、結婚される方のリストをもとに訪問営業をして、お店に来店していただき商品を決めると言う方法です。
婚礼セットだけで50万以上ですが、それに鏡台や食卓セット、婚礼用フトン一式などを足すと80万以上になります。
利益率も良く、正直良い業界だと思いました。
またほとんどの商品が国内メーカーで作られており、価格も今と比べるとかなり高かったです。
ところが現在は、婚礼ダンスはほとんど買わなくなっていますし、鏡台、婚礼用フトン等も必要なくなって来ています。
おまけに住宅産業各社がシステムキッチンや、クローゼット、等を住宅に作りつけにしたため、家具屋さんで買う商品はどんどん減って来ています。
また、小物家具は、ホームセンターや通販ショップ、最近はインターネットショップなどに市場を取られています。
小物家具だけではなく、ベット、ソファー、テレビボード、食卓セット、整理ダンス等もインターネットショップでどんどん売られています。
さらに、大型チェーン店の全国展開で価格競争が激化した結果、地方の中小家具店さんは売上げが思うように上がらないのが現実だと思います。
家具小売業の販売額の資料を調べると以下の結果です。
平成3年 2兆7407億 → 平成19年 1兆3022億
約1兆4385億減少(52%) 家具小売業の事業所数の資料を調べると、平成3年から19年までに14931店減少していました,約59%の減少です。
このような結果を見ると、良い業界だとは言えないのですが、この資料は家具自体の販売額ではなく、家具小売店の販売額ですから、実態は、このように減少してはいないと思います。
また小売店の中でも、株式上場している5社は毎年売上げを伸ばし、信じられないような利益を上げています。
粗利益率も50%近い高収益で、他の業界では考えられないような経常利益を上げています。
要するに勝ち組と負け組に別れ、格差が大きくなってきたのではないでしょうか。
我々が展開している家具専門店のアウトレットはどうかと言うと、売上げも粗利も減少していないと思います。
その理由はなぜなのかということですが、やはり日本の流通構造が変化した為だと考えています。
家具業界の流通 メーカー → 大卸 → 地方問屋 → 小売店 と言う流れが メーカー → 小売店 に変わった この流れはどの業界も同じだと思います。
アウトレット商品は今メーカーさんに溜まっています。
以前なら卸屋さんが処分してくれていたのですが、今はメーカーが処分しなければなりません。
小売店さんの要望でオリジナル商品や毎年新商品を作らなければならないのですが、全商品が完売するわけはありません。そこでデッドストックが生まれます。
メーカーは倉庫事情もあり、処分せざるを得ないのです。
家具の流行は他の業界に比べて変化のスピードが遅いので、旧型品でもお客様は安ければ喜んで買ってくれるのです。
価格の設定が一番大事ですけれど、仕入れに失敗しなければ、かなり安く売る事が出来ます。
以上が私の家具業界に関する考えですが、一つの意見としてお聞きください。